Apple Adsの検索広告枠が拡張 押さえたい変化とその対応策

※本記事は2026年4月14日に公開したものです
こんにちは、スターガレージの長井です。
2026年3月、App Storeの検索結果におけるApple Adsの仕様が大きく変わりました。
これまでApp Storeの検索結果に表示される広告は最上部の1枠しかありませんでした。しかし、今回の変更で検索結果の途中にも広告が表示される新仕様が始まりました。
この変更は、単にApple Adsの広告枠が1つ増えたというだけではありません。検索結果におけるアプリの見られ方や、オーガニック流入、さらにはApple Ads運用の考え方にも影響する可能性があります。
今回は、Apple Ads増枠の事実整理から、検索結果への影響、Apple Ads運用への変化、そして今後見直したい最適化ポイントまで、実務視点で整理していきます。
1. 新たなApple Ads広告枠の概要
予てよりAppleが発表していた「App Storeの検索結果における広告枠の追加」について、2026年3月11日(水)の午後12時頃に表示が開始されました。これによりApp Storeの検索結果にて、従来の最上部の広告に加え、検索結果の途中にも広告枠が挿入されるようになっています。

新たに追加された2枠目の広告は、最上部のApple Adsを含めて検索順位【3位】に表示されています。
2枠目の広告が表示される対象OSは、iOS 26.2 以降 および iPadOS 26.2 以降を搭載したデバイスに限られます。
※参照 https://ads.apple.com/jp/app-store/help/ad-placements/0082-search-results
では、実際に広告枠が2枠に拡張したことが検索結果に与える影響について見ていきます。
2. 新たな広告枠が検索結果に与える影響
App Storeの検索結果に広告が2枠表示されるようになったことで、まず大きく変わるのは、検索結果画面の見え方です。
これまでは最上部に広告が1枠表示され、その下にオーガニックの検索結果が並ぶ構造が基本でした。そのため、オーガニックで上位に表示されているアプリは広告の直下という、比較的目立つ位置でユーザーに見つけてもらいやすい状態にありました。
しかし今回、検索結果の途中にも新たな広告枠が追加されたことで、検索結果全体の中で広告が占める存在感はこれまで以上に大きくなります。これにより、オーガニックで表示されているアプリは、以前と同じ順位であっても相対的に目立ちにくくなる可能性があります。
特に、オーガニック検索順位2位のアプリは、広告直下という従来の目立ちやすい位置の見え方が変わるため、今回の変更の影響を特に受けると考えられます。
ユーザーは検索結果を細かく比較する前に、まず目立つ位置にあるアプリや、ひと目で魅力が伝わるアプリをタップする傾向があります。そのため、広告枠が増えることで、検索順位が変わっていなくても、検索結果上での見え方や、各アプリへの流入数には影響が出る可能性があります。
このように、広告枠の増加は、検索結果画面の構造そのものを変えるアップデートだといえます。
では次に、こうした変化がApple Adsの運用にどのような影響を与えるのかを見ていきます。
3. 広告枠の増加でApple Adsはどう変わるのか
検索結果に表示される広告枠が増えたことで、App Store上で広告が表示される機会はこれまでより広がりました。
一方で、広告枠が増えたからといって、単純に成果が伸びるとは限りません。
その理由のひとつが、広告主側で1枠目に表示するか、2枠目に表示するかを任意に選べるわけではない点です。同じキーワードに出稿していても、どの位置に広告が表示されるかによって、成果は変わる可能性があります。
これまでは、検索結果の最上部に1枠だけ表示される広告を前提に、運用を考えるのが基本でした。しかし今後は、検索結果の途中に表示されるケースも含めて、インプレッションやタップ率、獲得効率がどのように変化するかを見ながら運用していく必要があります。
また、広告枠が増えたことで、これまでより多くの検索結果で広告が表示される可能性があります。その分、これまで広告が届きにくかった検索ユーザーにアプリを見てもらえる機会が広がる可能性もあります。
実際に弊社でApple Adsを運用しているアプリも獲得数が伸び予算消化が促進されております。
このように今回のアップデートは、広告枠が1つ増えたというだけでなく、Apple Adsの運用をこれまで以上に検証しながら進めていく必要がある変化だといえます。
では次に、こうした変化を踏まえて、Apple Adsの運用で見直したいポイントを整理していきます。
4. 今回の変化を踏まえて見直したいApple Ads運用のポイント
広告枠が増えたことで、Apple Adsでは単に表示機会が広がっただけでなく、どのキーワードで広告を出すか、そしてその検索意図に対してどう見せるかが、これまで以上に重要になっています。
そのうえで、特に見直したいポイントは以下の2つです。
今まで狙いにくかったキーワードを改めて検討する
広告枠が2枠になったことで、これまでより広告が表示される余地は広がりました。
そのため、以前は競争の激しさや入札単価の高さから見送っていたキーワードも、今回の変化を受けてあらためて入札を検討してみてもよいでしょう。
Apple Adsでは、ユーザーがApp Storeで検索した語句にあわせて、関連する広告が表示されます。さらに、表示されやすさは入札設定によっても変わるため、これまでは大手アプリとの競争が激しいキーワードでは、十分に表示機会を確保しにくく、入札を控えていたケースも多かったはずです。
しかし、今回広告枠が増えたことで、そうしたキーワードでも表示機会を得られる可能性は以前より高まっています。特に、これまで狙いにくかったビッグワードや競合ワードは、一度見直してみる価値があります。
また、広告枠が2枠になったことで、これまでより予算消化が進みやすくなっています。予算に余裕がある場合は、少し広めにキーワードを入札し、新たに成果が出る検索語句がないかを確認していくのもよいでしょう。
今後は、これまで使っていたキーワードをそのままにするだけではなく、これまで狙いにくかったキーワードも含めて、あらためて検討していくことが重要になっていくでしょう。
検索語句と訴求内容の一致感を高める
もう一つ重要なのは、ユーザーが検索した言葉と、広告やストアの見せ方をできるだけ一致させることです。
検索語句に対して適した見せ方にすること自体は、これまでも重要でした。
しかし、広告枠が増えたことで、検索結果上で他社アプリと比較される場面は以前より増えます。
そのため、自社の広告やストアの見せ方が検索意図に十分に合っていない場合、もう一方の広告や他のアプリのほうが良さそうだと判断され、そちらに流れてしまう可能性も高まります。
たとえば「メモ」と検索しているユーザーに対して、ひと目でメモアプリだと伝わるアプリと、そう見えにくいアプリでは、タップされやすさは変わります。

そのため、アプリ名、サブタイトル、スクリーンショットなどが、検索したユーザーの意図に合った見せ方になっているかを見直すことが重要です。
そこで活用できるのが、CPP(Custom Product Pages)です。
CPPを活用することで、検索語句ごとに適したスクリーンショットや訴求内容を出し分けやすくなります。
さらに、各CPPに検索語句を割り当てることで、その検索意図に合ったページを表示しやすくなります。
たとえばメモアプリでは、デフォルトのプロダクトページで「メモ」「ノート」など、幅広い検索語句で流入するユーザーを想定した見せ方をしているとします。
そのうえで、検索意図がより具体的な語句に対しては、下記のようなCPPを用意します。
事例A:仕事用途を想定した見せ方
キーワードは、「仕事 メモ」「議事録」「タスクメモ」など、仕事用途を想定した語句を割り当てます。
スクリーンショットは、「仕事のメモを整理しやすい」「議事録やタスクもまとめて管理できる」といった、業務での使いやすさを訴求します。

事例B:共有利用を想定した見せ方
キーワードは、「共有メモ」「家族メモ」「買い物メモ」など、共同利用を想定した語句を割り当てます。
スクリーンショットは、「家族で共有しやすい」「買い物や予定管理に便利」といった、共有のしやすさや日常での使いやすさを訴求します。

このように、検索語句ごとに見せ方を調整することで、検索結果上での違和感を減らし、より選ばれやすい状態をつくることができます。
なお、キーワードは検索ボリュームの大きさだけで選ぶのではなく、そのCPPで訴求する内容と検索意図が一致する語句を割り当てることが重要です。
こうした運用を続けながら、表示機会を確保する設計と、表示された後に選ばれるための設計の両方を磨いていくことが、今後のApp Store運用ではますます重要になっていくでしょう。
5. まとめ
本記事では、App Store検索結果におけるApple Adsの広告枠拡張について、広告増枠の事実から検索結果への影響、Apple Ads運用への変化、そして見直したい最適化ポイントまで整理してきました。
今回の変化は、単に広告枠が増えたというだけではなく、検索結果の中でアプリがどのように見られ、どのように比較されるかにも影響を与えるものです。
そのため今後は、Apple Adsにおいてどの検索語句で表示機会を取るのかを見直すとともに、検索したユーザーに対して適した訴求ができているかを、これまで以上に丁寧に設計する必要があります。
特に、これまでは競争の激しさなどから狙いにくかったキーワードを改めて検討することや、検索語句ごとに訴求内容を合わせていくことが重要になります。
また、CPPを活用しながら、検索意図に応じた見せ方を出し分けていくことも、検索結果上で選ばれやすくするうえで有効です。
広告とオーガニックの両面から検索結果を捉え、表示機会の確保と訴求内容の最適化を継続していくことが、これからのApp Store運用における大きなポイントになっていくでしょう。
弊社では、ASO対策に加え、CPP最適化のご提案も可能です。検索結果の変化を踏まえて、ストア全体の見せ方を見直したい方は、ぜひ一度ご相談ください。
執筆:長井 愛実
スターガレージでマーケティングを担当している長井愛実です。ASO(アプリストア最適化)の認知を広げ、正しい理解を深めていただけるよう、情報発信に取り組んでいます。データや事例をもとに、ASO対策の価値や方法を分かりやすくお伝えします。

